ライブレポート

岐阜市 本田 「灯読」 ピアノと朗読と照明による特別な時間と空間 太古の洞窟のような

 

忘れられない、忘れたくないライブを体験しました。

2018年10月21日 岐阜市の古い家を改装した空間で作家や職人の作る日常で使いたいと思う者と、国内外のアンティークを扱う「本田」さんで行われた「灯読(とうどく)」という題の演奏会。

以下、HPより引用させていただきます。

灯読 -とうどく-

十月二十一日 黄昏時

於 本田

演奏 haruka nakamura

朗読 keiichiro honda

照明 chikuni

10月に店内で開催するライブは、”演奏”と”朗読”を交えた会にします。

この場所で演奏会は何度も行ってきましたが、朗読も加えては、はじめての試み。

秋の晩、いつか朗読に関する催しが行えたら良いなと思っていました。
ただ、今回のライブは応募方法がとても特種で、一つだけ条件があります。

あなたの好きな詩や言葉、手紙の断片でも、小説の1ページでも、歌の歌詞でも、星座の名前でも、おじいちゃんの遺言でも、どんな言葉や詩でも、良いので、お寄せください。

頂戴したものを、chikuni読書灯のもと、僭越ながら僕が読ませていただき、haruka君がその詩と言葉にあわせた15通りの演奏をするという、その一夜限りの会です。
以下、詳細となります。ご確認ください。

本田 HPより引用

 

灯読 @本田 ライブレポート

夕方18:30、会場の本田に到着。扉を明けて建物の中にはいるとヤジマコーヒーの店主さんがコーヒーなどの飲み物の準備をされており、飲み物はなにがよろしかったですか?と確認され、ルイボスティーを注文しました。あたたかくてのみやすくて美味しかった。

 

氏名を確認して、店内奥のスペースに向かうとそこにはchikuniさんの読書灯や照明器具が多数展示してあり、どれもとても繊細でオリジナルなモノばかり。

 

部屋の奥にはアップライト・ピアノと朗読用の机と椅子。ピアノの天板左側にひとつ、机の上にも一つ読書灯が用意されています。

そしてその間にある小さなテーブルの上にも象徴のようにひとつ、読書灯が設置してありました。15脚の様々な椅子に座り、とても親密な空間でライブは幕を開けました。

 

部屋に備え付けられた照明が消され、隣の部屋から店主の本田さんと haruka nakamura氏が登場。

この朗読会は今日集まって頂いたお客さんから頂いた詩や言葉を朗読し、それに合わせてharuka nakamuraさんが音を出すというある即興の要素を多分に含んだものであることの説明が店主の本田さんよりありました。

そして読む順番はメールが届いた順番である、とのこと。そしてそれはほとんど奇跡的にこれ以外の選択肢はないであろう、というセットリストに。

一体どのようなライブになるのか、正直なところ全く想像がつかなかったけれど、朗読が始まり、ピアノの音が鳴った瞬間、これは普通の朗読ではないことが少しずつ分かってきました。

ココに集まったお客さんがそれぞれ大事な言葉や詩が集まっている。それは人それぞれちがうものだけれど、大きく見渡すとどこかしら共通する部分が間違いなくそんざいしていた。

手紙であったり詩であったり小説の一部だったり(だと思う)、一見するとバラバラのそれぞれの言葉たちはピアノのメロディーによってときに力強く、時に優しく、時にあたたかく。

ピアノと声とあかり。

外を流れる車の音もきこえるが、それが「あちら側」で自分たちがいる室内は「こちら側」で、全部で20人位のひとたちはまちがいなくひとつの仲間であったように思います。

照明という舞台装置がとても効果的で、それは僕に太古の洞窟のようなイメージを湧かせた。そして僕たちは皆が寄り添ってその中で物語を聞いているような。

そう、物語の中に入っているような。遠い異国のような。ここではないどこか、というか。

リズムと空白と間(ま)がこれ以上ないくらい贅沢に言葉を味わうことが出来た。五感をフルにつかって感じようとする自分がいました。

文字ではなく、音として聴くことで、より深く染み渡ってきて。「場」の力がたしかにそこにはそんざいしていました。

前半ラストと同時に外の鐘の音が響いたのも本当に素敵だった。

自分の選んだ言葉が haruka nakamura さんの演奏によって彩られて、本田さんに声に出して読まれる。自分が大切にしている言葉をそんなふうに料理されるのって、これから先の人生でもう二度とない気がする。

最後に、リクエストで流れてきたのは坂本龍一氏の「バレエ・メカニック」

 

ボクニハ ハジメト オワリガ アルンダ

コオシテ ナガイ アイダ ソラヲ ミテル

オンガク イツマデモ ツヅク オンガク

オドッテ イル ボクヲ キミハ ミテル

 

イントロのあの鐘の音のような音と、機械仕掛けのようなリズム、ポラロイドカメラの音も音の要素の一つとして鳴っていたりと(大村憲司さんの弾くアウトロのギターもめっちゃかっこよかった)大好きな曲が流れてきて、もう涙がボロボロ止まらなかった。

こんなことあるんかと。haruka nakanuraさんのアレンジで聴けるんかと。

とても個人的な話だけれど、僕が音楽に目覚めたきっかけが教授(坂本龍一)だったのです。

本当に貴重な体験で、忘れられない、忘れたくない夜になりました。

音楽が好きでよかった。

本が好きでよかった。

岐阜に生まれてよかった。

このライブに参加出来て本当に良かった。

 

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・ “灯読” ことばを寄せ 本田さんの声により、朗読され harukaさんの手により、音楽になる chikuniさんの読書灯が、それを導く この一夜きり 本田に集った方々のみに ひらかれていた たとえるなら、往復書簡のよう わたしは ひとつの、愛のかたちを伝えてくれた詩を 寄せられたいくつものことばから 汚れずに、見つめていたい存在や たとえ苦しくても 誰かとつながっていたいことを 感じ… わたしの心と 隣り合うひとの心 見たことのない心に 想いを馳せる 見えないけれど 光、闇、ことば、さざなみ 土 や 木々、空 や 川 目の前の 風景の中に 心は、そばにある この会でご縁が生まれた方と 別れたあとも、ご連絡を交わした “岐阜へ、本田へ いつでも、帰ってきてください” と 伝えてくれた 誰にとっても そんな場所があることを 願わずにはいられなかった あの夜に、集っていたすべての方に 感謝しています #harukanakamura #chikuni #yajimacoffee #岐阜本田 #灯読

夜 長さん(@__yonaga__)がシェアした投稿 –

 

 

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10月。 十三夜の月のあかりのなか、柔らかな灯りのともるこの場所へ。 灯読の集い。 託した言葉たちが、奏でられる音と発せられる声によって、 またその言葉たちのつながりのなかでどんな変化を見せるのかが楽しみだった。 暗闇のなか、ふたつの読書灯のあかりのもとで、朗読が始まった。 haruka nakamuraさんのピアノの音はまるで、その身体から発せられるように感じられ、時にはうねり、また凪ぎの時間もあり、 背後で朗読をしている本田さんとは心の目で合図を送り合っているかのように、息があっていた。 それは、ほんとに音と声のふたりのセッションで、感情に迫ってくる言葉もあれば、映像が立ち上ってくる言葉もあり、リズムを感じる言葉もありで、自分が選んだ詩がいつ読まれるかなど関係なくなってしまうくらいに、引き込まれた。 短い言葉であっても、数回繰り返し朗読されるうちに、ことばが転がりだして、起承転結していくその様子は、演劇のようでもあった。 こんな夜の企みを、岐阜の地で催してくれて、招いていただいたこと、ありがとうです💫 #灯読 #harukanakamura #本田 #chikuni #yajimacoffee

竹田 聡子さん(@satokomori_)がシェアした投稿 –

 

 

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