2020年が始まって2週間も経たないうちに、グループ会社の別工場にヘルプという形で異動してくれないか?という話が上司(課長)からあった。
今現在している仕事(機械加工)とは全くちがう仕事で、主に組み立てとその補助の仕事だという。
結論から言うと異動のオファーを受けた。
未だ始まっていないが、翌週の頭から早速新しい職場での仕事が始まる。
異動の話を受けた理由

元いた工場は閑散期に入り中々にヒマだったのと、何か新しい事をしてみたいと言う気持ち、それに異動が評価の対象になるのでは?と缶下駄。
中長期視点での僅かながら、出世もあるのではなかろうか?と目論んでのことだ。
だがしかし、駄菓子菓子、ストレスなのか、ストレスだろう、普段めったに体調をくずさない僕のお腹の調子が悪い。具体的に言うと下痢だ。
だが痛みはない、ただ水分のおおい排泄物が出るだけだ。
タンスの奥から腹巻を引っ張り出して久しぶりに装着した。安心感がすごい。安心だ。
そう、僕が欲しいのは「安心」。安心が欲しい。
DIO様もジャン・ピエール・ポルナレフに言っていたではないか。
年が明けて最初の週末、金曜日に打診を受けた。
今思うととてもざっくりしたストレートなオファーだった。
人生で初めての異動のオファーなのに、こんなにも火の玉ストレートなのに戸惑った。
- 我々のいるグループ会社AとBがある
- Aは閑散期に入り、Bは繁忙期に入る
- Bは人手が足りず(人が辞めたりして)困っている
- すぐにでも欲しいが、求人にはなかなか人が来ない
- そこで少しの期間でもいいから(最短で3ヶ月)A工場から人が欲しい
- 交代制の勤務にはなるが、その分給料は良くなる
- ただ、あくまでも希望を募っているので、無理ならばそう言って欲しい
- 正直なことを言うと、Aの閑散期は長くなりそうな可能性がある
箇条書きにするとこうなる。なにぶんメモを取っていなかったので(取ればよかった)記憶の捏造、改編もあるかもしれないが大筋は合っている。
要は、「人がいないから誰か行ける人を探してる。行ってくれない?」という話だ。
そこで僕は質問した。
「アワワワワワアアアワあのおのののんおおのんおののののかのののかのですねぇええええええっとっですねあっdがgんががsアガガッgデュフフ具アウいd」などとなっているメダパニ状態の言語中枢を全周中の呼吸ひとつでまとめあげ、
- 何故僕なのか?
- 条件は変わらないのか?
- 期間は伸びる可能性があるのか?
- もし断ったとして、それが評価に与える影響はあるのか?
- 交代制は正直キツイと思うので、日勤では無理なのか?
以上の5点を聞いた。
4の断った際の影響は正直聞けなかった。
実を言うとこの時点で僕は正社員ではなく、正社員登用を待っている状態なのである。I wanna be a seishain.
「もしも断ったなら、正社員への道がまた遠くなるのではなかろうか」
ほとんどこの事しか頭になかったと言っていい。
給与面で100万(僕調べ。ボーナスに死ぬほど差がある。その他の手当ても雲泥の差)くらい差があるので死活問題なのだ。(僕より後に入って先に社員になった人もいる。その差は能力や人柄では無く単純に年齢だと信じたい。いや年齢でも嫌だけれど…)
閑話休題
質問の答えは
- 他へ行っても大丈夫なコミュニケーション能力があるからねー。あと、君が担当している仕事が薄くなりそうなんだよねー(後者が本音だろう)
- 条件は変わらないよー。なんで?(上方修正なに変わって欲しかった)
- 期間は伸びる可能性があるよー。いろんな兼ね合いがあるからねー。でもまずとりあえず、3ヶ月って考えておいてー(後述というか別記事にするが、いきなり4ヶ月に伸びた)
- 断らなかったので判らないが、影響がなくは無いと思う(主観)
- 向こうの希望は交代制だけど、一応聞いておくねー。
この時点で返事ができるわけも無く、「一旦家族と相談したいので」ということで話は終わった。
いきなり
「来週から違う部署で全く違う仕事してもらうからヨロシク☆あ、あと今までは常勤だったけど向こうでは交代勤務だからヨロシク☆時間?午後5時から午前1時くらいまでだよ」
とか言われて即答できるわけがない。
家族と相談
早速嫁さんと家族会議。そしてGoogleで「交代制 工場」とか「2交代 3交代 どちら きつい」とか「工場 夜勤 楽」とか調べまくった。
いろんなサイトが出てきたけれど、どれも僕の不安を解消してくれるモノはなかった。
当たり前である。書いた人は大丈夫だったかもしれないが、僕が大丈夫である保証はどこにも無いからである。るるるるる。
リアルな知人の言葉の方がまだ励みになった。
「僕の場合は慣れましたよ」「朝は起きて、なんやかんやして、一旦昼寝してから仕事行きます」とか。そうかそうかなんとかなるんかそうなんか。
とはいえまだ不安はなくならない。お腹の調子は良くない。
お正月で食べ過ぎて7キロくらい太ったせいで、逆流性食道炎みたいな症状が悪化もしている。
自分がこんなにも小心者だったとは思っていなかった。
覚悟を決めたつもりが全然できていなかった。
オーケー、認めよう。僕はビビっている。
もうすぐ始まる新しい場所での仕事。ただそれだけなのに、どうしてこんなにも不安なのだろうか?
不安の正体
新しい環境。新しい人間関係。新しい場所。新しい仕事。
こうやって書くとなんだか前進しているような気がする。
でも実際は横に動いていたり、後ろに下がって居るのかもしれない。
それでも、ずっと同じ場所に居続けることが怖かったのかもしれない。
いつまでも動けずに膝を抱えて座っていても、どこにも行くことは出来ない。
動かないでいると、その事自体に慣れてくる。
周囲の人たちのことを「どうしてこんなにも危機感を持っていないんだろう?」と不思議に思ったりもする。
動かずにいる不安と、動く不安。目に見えてわかりやすいのはもちろん動く不安だ。
僕が感じているのは、動くことによって生じる変化だ。
腹をくくって、覚悟を決めたつもりだった。でもだめだった。全然だめだ。夜は眠れるしお腹もすくけれど、胸のつかえはなくならない。
実際に仕事を初めてしまえば不安はなくなるかもしれない。逆に「続けられるだろうか?」ともっと不安が増すかもしれない。
やってみなければわからない。時間だけが解決してくれるのではないか、と思っている。
実際に始まってみたら続きを書きますのでお楽しみに。
条件の変化
話がどんどん変わって行った。
最初は3ヶ月間だったが、期間が伸びた。担当する仕事の種類も、最初は2種類から適正をみて決める、という話だったが、それが3種類になり、結局選択肢は無くなって、選ぶことはできなくなった。
残業に関しても、聴いていた話より増えて、有給休暇もなかなか取りづらい状況のようだ。一体全体どうなっているんだ…