「1分で話せ」はヤフー・アカデミアという企業内大学の学長をしながらプレゼンテーションの指導をしている伊藤 羊一さんが書かれた本です。
「伝え方のプロ」から「伝えるために考えておくべきこと」を学べます。
この記事の内容は以下の3つの項目からなっています。
- 伝えたいことがうまく伝わらない
- 伝えるために必要なのは「結論」
- 結論を出すための黄金の質問とは
僕がこの本から学んだことを、これからご紹介します。
伝えたいことがうまく伝わらない
仕事のプレゼンや会議、友人との他愛もない会話で「うまく相手に伝えることが出来ない」ことってありますよね。
それはなぜなのか?
そういう場合は「自分が何を伝えたいのか?」がはっきりしていないことが多くありませんか?
例えば、ある映画を見ておもしろかったけれど、具体的にどのシーンが面白かったのか、とか。
あの映画おもしろかったよー。なんかキラキラしてて青春!って感じだったよ。
主人公が走ってるだけのシーンがあって、なんかそこが良かった気がするな。
なんでそう思ったのかって? うーん…なんでだろ…。
とにかくなんだかそこが良い!って感じたんだよね。
というのと
主人公は女子高生の真琴っていうんだけど、時間を巻き戻す能力を身につけるのね。そんでそれを使って何をするかって言うと小テストをやり直したり、食べそこねたオヤツを時間を戻して食べたり、家庭科の実験で失敗したことを無しにしたりとか可愛いことすんのよ。
そのへんはコミカルで面白いのも魅力の一つなんだけれど、ラスト近くでひたすら真琴が「走る」だけのシーンがあるんだわ。
セリフもなんにもなくて、ほんとに走ってるだけなんだけど、このシーンが一番好きなんだよね。
なんでかはわからないんだけれど、すごく惹かれるものがあってさ。
で、どういう意味があんのかなーって調べてみたんだわ。
本当かどうかはわからないけれど、走ること=生きる、目標に向かうって意味があるらしいんだよね。
ってことは「全力で生きる、全力で目標に向かってる、って意味になるじゃんね。
あぁ、だから感動したんだっておもったんだわ。若い少女が全力で生きてる。その描写だけでもうおなかいっぱいじゃんね。それだけで心動くよね。
あれだね、夏の甲子園が近いかもね。
アニメだけど、全身全霊で生きてる!ってのが伝わってきてめっちゃいい映画だったよ!
前者は「とにかく良かった映画だったよ」という結論。
後者は「全力で生きる少女の姿に感動した。だからいい映画だった」という結論。
どちらがより伝わるでしょうか?
伝えるために必要なのは「結論」

「考える」とは、自分の中にあるデータや自分の外にあるデータを加工しながら、結論を導き出すこと
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 P47より引用
「いい映画だった」ということがより伝わるのは後者ですよね。
では、なぜ前者の言葉は伝わらないのか?
それは「明確な結論が出ていない」から。
後者は「夏の甲子園球児のような全力で走るシーンを見るだけで価値のある映画」という明確な結論が出ています。
野球の好き嫌いはともかく、若い人が全力で汗を流して必死に頑張っている姿は多くの人に感動を与えます。
それに近い種類の感動を味わえる映画だったよ、という結論があるからこそ、人に伝える、伝わることが出来るのです。
そうはいっても、そんなに簡単に結論を出せたら苦労しないよと思ったあなた、安心してください。
以下の黄金の質問を使えば結論を出すことが可能です。
伝えるための黄金の質問とは
自分が言いたいことは何なのか?
結論は何なのか?
そのために著者は「黄金の質問」と「結論とはなにか?」を記しています。
黄金の質問は、「だから何?」「本当か?」「ファイナルアンサー」?です
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
P52 より引用
結論とは、相手に動いてほしい方向を表したものです。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 P52 より引用
その問いに答えることができるのは自分自身たったひとりだけ。
そこで自分自身に質問をしてみました。
僕:考えること=結論を出すことがこの本で学んだこと。
僕:だから何?
僕:結論が決まっていないと、伝えることができないんだ。
僕:本当か?
僕:僕はこの記事を読んだ人に、紹介した本を読んでほしい。
僕:ファイナルアンサー?
僕:うん、間違いない。この本を読んで、「結論を出すこと」の大切さを学んだ。それを多くの人にシェアしたい。
この質問、効きます…。本当に。
何度も紙に書いては消して…シンプルなたった3つの質問なのに時間がかかりました。
その分、明確になったので結論はゆるぎないものになりました!
「1分で話せ」においての 結論の根拠は3つ
なぜ根拠は3つなのか?
理由が1つだと弱い。多いとかえって印象に残らないと書かれていました。
確かに理由が3つあると「納得」しがちですよね。
実際、著者の方が講演した時の話が載っていました。
「理由は3点あります」と指を3本出して伝えた瞬間、聞いている人たちは、手元を動かし、ノートにメモを始めるのです。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 P59 より引用
こじつけでもなんでもいいからとにかく「3つ」考えてみると説得力があがるそうです。
とても簡単似できることですから、試さない手はないですね。
1分で話せ 書評のまとめ・要約
この本の根幹はとてもシンプルです。
1分で話すには
- 結論を決める
- 理由を3つを述べる
以上!めちゃくちゃシンプル。シンプルイズベスト。
シンプルなことほど難しい。
他にもテクニック的なことがたくさん紹介されています。
- 人はあなたの話を80%聞いていない
- いらない言葉をいかに削るか
- 中学生が理解できるレベルの言葉しか使わない
前提として知っておきたい知識や、具体的なテクニックも書かれています。
プレゼンや発表の場に立つ方は、手にとって読んで下さい。
実際に試してみての感想
「それで?」「本当に?」「ファイナルアンサー?」
最低でも3回質問をすることが癖になってきました。
結論がしっかりしてると説得力が出るのが実感できます。
ブログを書くことでも、仕事でも、なにかものを買うときでも「意思決定」のツールとしてとても良いです。
「結論」と「3つの根拠」がしっかりしていると、欲しいものを嫁さんにプレゼンする時に使えますよ(笑)
実際に、ランニング用にイヤホンを買うために説得出来ました。
嫁さんを説得した方法
僕 ランニング用に新しいイヤホンが欲しいんだけど、買ってくれない?
嫁 なんで?iPhoneについてきたイヤホンではダメなの?
僕 うーん、今使っているイヤホンでは走っていると耳から外れてしまうんだよ。(根拠1)
ブルートゥースだとケーブルが無いから楽だし。(根拠2)
AMAZONのレビューも4,000以上で星4つだから信頼できるよ。(根拠3)
嫁 んー確かによさそうだね… そんな高くないしいいよ。
結論は「ランニング用のブルートゥースイヤホンが欲しい」
それに対して黄金の質問を投げかけて、3つの根拠をだす。
とってもシンプルですね。
本当にほしいか、本当に必要なのかが自分自身でも理解できます。
相手を説得するということは、自分自身を納得させることでもあるかも知れません。
1分で話せで印象に残った言葉
とにかく「相手が動くために、できることをすべてやりきる」ことです。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 P36 より引用
とにかく行動すること!
本を読んで学んだことを実際にやってみること。
やってみないとわからないことってたくさんありますから。
逆にいうと、「やればわかる」ということでもありますよね。
3つの質問を常に心がけましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!