シングル・ノートのギターはシングル・コイルのフロントピックアップ(もしくはハーフ・トーン)だろうか、それともハムバッカーのリア・ピックアップだろうか。
23歳でこんな完成度の高いアルバムを作ってしまうなんて…はっきり天才以外の何物でもない。
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クリーン・トーンの甘い音色のリフが印象的な1曲め「Before Paris」からGeographyは幕を開ける。
続く2曲めの「Lost In Paris」へとそのまま流れ込んで行く流れは秀逸。
甘い声を持つトムミッシュの歌声と、曲の全体的な雰囲気がトゥー・マッチ。
ラッパーのGold Linkの低い声のラップが曲中にアクセントをつける。
32小節のサックス・ソロも聴き応えバッチリだ。
続く「South of River」はバイオリンで奏でられるテーマが印象的。
さらにベースがうねりつつも軽くてグルーヴィーでドラムと絶妙に絡み合ってて気持ちよすぎ。
そこにカッティングが入り込んできたらもうこれだけでご飯何杯でも食べられるゴキゲンなグルーブ。思わず身体が勝手に動きだす。
そう、コレは極上のダンス・ミュージックでもある。
「Movie」はYoutubeのビデオがあるのでぜひご覧頂きたい。
6/8拍子のスロー・ナンバー。歌詞の意味はさっぱりわからないが、繰り返される「Come Back to Me」と何度も歌っている。
特定の「あなた」へと向けた1曲なのだろう。
淡々と刻まれるハイハットの「チッチッチッ チッチッチ」というリズムが心地よい。シンプルなのにハネている点が気持ちいい。
メロウなギター・ソロが本当たまんねぇ。裏で通奏低音のように流れているやわらかシンセサイザーの音色と、太くてあたたかいベースの音が全体を包み込んでいる。控えめに言って最高。
日本語訳を探していた所、オフィシャルでの日本語訳が乗った映像があったのでご紹介。
続く「Tick Tock」はインスト・ナンバーだ。途中からリズムが一気に変わって面白い。この曲の一番の聞き所は個人的にはハイハットの連打だ。
そして「It Runs Through Me (feat. De La Soul)」だ。文句なしだ。とにかくかっこいんだ。
人生で何度も「一耳惚れ」をしてきたけれぢ、30代後半になってもまだまだ素敵な曲と出会えることに感謝だ。
伝説的ヒップホップグループ「DE LA SOUL」もいい味を出していらっしゃる。ヒップホップとの相性が最高に良いのもトム・ミッシュの特長だ。
続いてもインスト。ギター2本でのインストだと思われる(コレを1本で弾いていたらすごすぎる)。
スティーヴィー・ワンダーの代表曲「Isn’t She Lovery」。ソロギター・アレンジとしてもめちゃくちゃ秀逸である。
タイトルどおり、ディスコチックなナンバー「DISCO YES」。ベースの存在感が半端ない曲だ。歌っている女性はオランダの女性シンガーpoppyajudhaさん。
「Man Like You」は壮大な曲だ。シンプルな音世界ながらどこまでもひろがる海原や大草原、満天の星空、雲の上、海の底…。
音を聞いて風景が浮かぶという映画みたいな力を持つ曲だ(個人的にこういう壮大な曲が大好きだ)。
まだまだ曲は続くが、「Water Baby」でラストにしたい。コレまた大好きなアーティストであるロイル・カーナーを迎えた1曲だ。(ロンドンのラッパー。彼についてはまた記事を書きたい。一目惚れならぬ一耳惚れをした曲がある。)
You’re On My Mindはギターの弾き語りから始まるソウル・ナンバーだ。どこまで懐が広いんだ。
コーラスがゴスペルチックで深みがあって本当に好き。アコースティックな曲も好きなんだぜ。たまんねぇなおい。
全部で15曲も入った最高なアルバムで、残りの曲もジャズっぽい雰囲気を持ったり、ファンクなヴァイブスの曲もある。
1枚を通してずっと聞けるし、聞くたびにどんどん好きになっていくアルバムだ。
ラスト・ナンバーの「Never Movedはぜひ聞いてほしい。繰り返されるギターのしらべが耳から脳へ、脳から心へ、心から身体へ、全身をリラックスさせてくれる極上の1曲だ。
控えめに言って、これだけの完成度を持ったデビュー・アルバムは10年に1枚くらいではないだろうか。
近い将来、グラミー賞やブリット・アワーズを獲得するだろう。
では最後に、トムミッシュのTiny Desk Concertをどうぞ。
2019年には来日してくれるみたいです!
…名古屋にも来てくれぇ!(泣)
ところで2019年のGREEN ROOM FESTIVALのラインナップはずるい。
- Tom Misch
- Corrine Bailey Rae
- Tommy Guerrero
- CHARA
- EGO-WRAPPIN
- OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND
- 竹原ピストル
- NakamuraEmi
- Nalbarich
とかさぁ!いいなぁ!横浜!行きたいなぁ!
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