私の最も敬愛する作家は村上春樹です。
高校1年の時に図書館で「羊をめぐる冒険」を読んでから、かれこれ25年、村上春樹の本を読み続けていることになります。
「風の歌を聴け」から「騎士団長殺し」まで、長編(中編)小説は全て読み、短編小説、エッセイ、インタビュー、対談など、書籍になっているものの半分は読破済み。
ですが、村上春樹が翻訳したものや、英語に翻訳されたものはあまり読んでいません。前者はキャッチャーとロング・グッド・バイの2冊。後者は何度かチャレンジしてはみたものの英語の壁に阻まれたまま未読となっています。
レイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」を読んだ時に、「羊をめぐる冒険」となんとなく似ているな、と感じました。主人公がハードボイルド、謎を追いかけていくストーリー、キャラクターの造形など。
元々英語で書かれたものを翻訳しても、面白さはしっかりと伝わってきました。
翻訳家と同じように、英語で書かれたものを英語で読んで英語を読んでその面白さを感じたい。
日本語で書かれたものなので、内容はしっかり理解できている。元々のストーリーや雰囲気はわかっているので、それが英語の文章になっていても、全く知らない英語の文章よりは理解しやすいのではなかろうか?
「村上春樹の英訳された小説を英語で読みたい」
これが目標です。
以下、村上春樹の小説を英語で読めるようになるために自分なりにしていることです。効果は少しだけ出ています。
どの作品を読むか
では、どの小説を読むのか? どの小説ならば読めそうか?ということを考えました。
- 短くて
- 分かりやすく
- 好きな作品
以上3つの条件で絞ることにしました。短編小説で英訳されており、Kindleで発売されているもの調べてみたところ、以下の作品が日本のAmazonで購入できます(2021年4月14日現在の情報です。)
Blind Willow, Sleeping Woman (めくらやなぎと眠る女)
First Person Singular: Stories (一人称単数)
Men Without Women: Stories (女のいない男たち)
After the Quake: Stories(神の子どもたちはみな踊る)
The Elephant Vanishes: Stories(象の消滅)
「東京奇譚集」はありませんでした。「偶然の旅人」は特に好きな作品で、候補の一番に上がっていていたのですが仕方ありません。
どれにしようか中々決められなかったのですが、地震が起きた年に私は村上春樹とであったので、After the quake を買うことに決めました。

ざっと読んでみて、いちばんわかりやすそうなのが「honey pie」(蜂蜜パイ)でした。小さな女の子との会話があり、シンプル。
物語の最後は、主人公がある決意をしたところで締めくくられ、前向きになることが出来ます。
わからない単語をAnkiに入れる
Kindleで読んでいき、わからない単語が出たらマーカーを引き、Ankiにどんどん入れていきます。一つの文で5個も6個もわからない単語が出てきた時は「失敗したか?」と思いました。
ですがとにかくコツコツ少しずつやっていきました。主に仕事の休憩時間と昼食、帰宅後の空き時間に出来るだけ行いました。
スキマ時間にiPhoneから単語の入力だけをしていき、帰宅後、PCで音声や例文を入力しました。
Ankiについてはこちらのサイトを読み、導入を決めました。決して後退しない学習
Ankiに入れている項目
- 単語
- 品詞
- 発音記号と音声
- 日本語の意味
- 例文
- 画像
品詞、発音記号、日本語訳は基本的に Cambridge Dictionary で探しています。発音記号はコピペ。日本語訳が無い単語は 英辞郎 on the web Pro lite を使用。
音声は Forvo からDLしています。大変助かっております。ネイティブの人の発音を無料で聴けるサイト。
例文は Kindleを見ながらPCで直接入力しています。模写に近いのかもしれません。
画像は探すのが大変ですので、覚えられない単語に絞って探しています。
この作業を大体1日1時間くらいやっていました。
Ankiを繰り返し、単語を覚える
空き時間にAnkiを何度も繰り返します。自分の理想とする単語帳は自分で作るしかないのかもしれません。
音声が聞けるのがありがたい。
読み上げ機能を使い、朗読を聞く
iPhoneの設定を英語にして、読み上げ機能を使っています。これがとてもいいです。2021年4月現在、IOS14.4.2で、 Siri Maleの音声を使用しています。
主に通勤時間帯に聞いています。 Honey Pie は2章からなっており、1章が大体20分前後で読んでくれます。行きに1章、帰りに2章という感じ。(聞かない日もあります)
聞き取れる単語が少しだけ増えた
これを書いているのは2021年の4月14日です。Ankiをダウンロードしたのが 3/13で、ちょうど1ヶ月経ちました。
色々試行錯誤しながら今の形に落ち着いたのが4月5日で、それから音声をAnkiに入れるようになりました。
1日1回はAnkiを開き、1日20分は朗読を聴くようになって約10日経ち、Ankiで発音を何度も聞いた単語は聞き取りやすくなってきました。
まとめ
英語で小説を読めるようになるためにしていることをまとめると
- 読む本を決める
- わからない単語をAnkiに入れる
- Ankiで単語を覚える
- iPhoneで朗読を聴く
- 2~4を繰り返す
ルーティンが決まって約1週間が経過したところです。記録として。
追記
2022年現在 こちらはさっぱりやっておりません。
英語のハノンをやっています。